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2009/02/21

食品官能検査の検査項目・パネルの選出・統計データ

食品官能検査は、食品の見た目(外観)、品質、保存安全性、風味や嗜好の適・不適などの検査項目を、人間の5感(見る・触る・味わう・匂いをかぐ聴く)によって判定する方法です。

食品官能検査を実施する際には、一つの検査に対して20人以上の被験者(パネル)が集められるのが一般的です。新製品の開発の際にはもっと大規模に行われることもあります。

官能検査の準備は、測定条件を明確かつ適切にコントロールすることから始めます。試食の際の温度や容器の形、試料の形などはそろえておきます。揚げ物やアイスクリームのように食べる時期が限定されるものの官能検査は比較的難しいといえます。被験者のやる気を失わせないため、大量の試料の検査や質問内容にならないように考慮します。

検査時間は長くても10分程度が望ましいでしょう。検査室の室温は20度前後に調節し、室内の色や照明が味覚に影響しないように配慮することも大切です。意見交換が必要な場合は円卓を囲んで討論する円卓法が用いられることがありますが、普通は相談することがないようブースになっている側室法が用いられます。試食の際の容器の位置や試食の順番も味覚に影響することがあるので、被験者によって容器を並べる位置や試食の順番を変えることも大切です。

統計データのばらつきを少なくするためには、被験者の選出方法も重要な課題になります。年齢や性別によって味覚はことなるので、できるだけそろえるようにした方が望ましいでしょう。

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